君とみたあの夏の流星群。
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星祈と2人きりになれたものの……
どこも人混みでザワザワとうるさくて、話を出来るタイミングが見つからずにいた。


星祈と射的のお店を後にしてから、俺は、星祈に聞いた。


「星祈、さっきのおじさんが言ってた高台、行ってみる?」


「うん!行きたい!」


星祈は、パーッと顔を明るくして、笑顔で答える。

不意打ちの星祈の笑顔にドキンとしつつも、何とか、平然を装うことに集中する。


それから……
星祈は、何かを言いたそうな目をして俺を見てくる。

たぶん……
星祈ことだからきっと、桐葉と樹も誘ってもいい?って、聞いてくるんじゃないかと、俺は、予想する。


「碧都……あのさ、瑠奈ちゃんと一之瀬くんも一緒に、流星群見れたらなって思うんだけど……」


やっぱり……

「星祈のことだから、そう言うと思った。
もちろん、俺も呼ぶつもり。俺から連絡入れる」


本当は、2人きりで見たかったなと、思いながらも、俺は、スマホを取り出して、樹に連絡を入れる。

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