君とみたあの夏の流星群。
【近くにある高台から、流星群がよく見えるらしいから、そこで合流ってことで、よろしく】
あえて……俺は、少ない説明の文章を送った。
こうすれば、少しは星祈と2人きりで話が出来ると思ったから。
俺は、星祈の手を引いて、高台へ向かった。
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射的のおじさんが言ってた通り、神社の通り沿いを少し逸れた道を進んでいくと、少し拓けた場所に出る。
さっきまでの人混みが嘘みたいに、静かになった。
それに、この場所には、俺と星祈の2人しかいない。
空を見上げれば、既に、流星群が流れ始めていた。
星って、こんなに綺麗だったんだな…。
まじまじと、星をこうやって見るのは、初めてで、俺は、流星群に見とれていた。
俺と星祈は、しばらくの間……
ただただ、流星群を眺める時間が過ぎていく。