君とみたあの夏の流星群。

【近くにある高台から、流星群がよく見えるらしいから、そこで合流ってことで、よろしく】


あえて……俺は、少ない説明の文章を送った。


こうすれば、少しは星祈と2人きりで話が出来ると思ったから。

俺は、星祈の手を引いて、高台へ向かった。


□□□

射的のおじさんが言ってた通り、神社の通り沿いを少し逸れた道を進んでいくと、少し拓けた場所に出る。


さっきまでの人混みが嘘みたいに、静かになった。

それに、この場所には、俺と星祈の2人しかいない。


空を見上げれば、既に、流星群が流れ始めていた。


星って、こんなに綺麗だったんだな…。

まじまじと、星をこうやって見るのは、初めてで、俺は、流星群に見とれていた。


俺と星祈は、しばらくの間……
ただただ、流星群を眺める時間が過ぎていく。

< 119 / 349 >

この作品をシェア

pagetop