君とみたあの夏の流星群。
□□□


さっきまで、フワフワと空を飛んでいる感覚がしたかと思えば……


……星祈、星祈


今度は、どこからか、お母さんの声が聞こえてきて、私は、声の方へ向かっていった。


だんだんと意識が戻って、パッと目を開ければ、見慣れない白い天井が視界に入ってくる。


……あれ?ここは、どこ?


周りをキョロキョロと見回せば、ここは病院で、私は、病室のベッドの上にいることが、理解出来た。


「良かった!目が覚めて!お母さん、星祈が突然、倒れるから、テンパっちゃったわよ!」


お母さんは私の顔を見るなり、私の頬に手を当てて少し涙ぐみながらも、笑顔を浮かべている。


「ごめん。心配かけちゃって」


「ううん、とにかく、無事で良かった。じゃぁ、お母さん、先生に星祈が目を覚ましたことを伝えてくるわね!」


私が頷くと、お母さんは、慌ただしく病室のドアを開けて、出ていった。


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