君とみたあの夏の流星群。

「あのね、星祈……
今日は、入院した方がいいって、先生が……それに、明日にでもすぐに、検査をした方がいいとも先生に、言われたの」


そう切り出したお母さんは、笑ってるのに、声のトーンが少し低く感じる。


「えっ?検査って……私、そんなにひどいの?」


「ううん、そうじゃないの。念のためだから、それに、検査も1日で終わるみたいだから、ね?我慢して?」


そう言ったお母さんは、少し目を潤ませて、複雑な表情をしていた。


検査って何?
それに、本当は、1人で入院したくない。


そう言いたいのに、そんなお母さんの表情を見たら……
私は、それ以上、何も言えなくて、受け入れるしかなくなった。


「……分かった」


私が頷くと、お母さんはパーッと笑顔を浮かべる。


「そうと決まれば、お母さん、早速、入院する準備してくるから、一旦、家に戻るわね」


「うん」


「じゃぁね」と、お母さんは、手を振りながら、手に荷物を抱えて、病室から出ていってしまった。

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