君とみたあの夏の流星群。
「そう……じゃぁ、楽しみにしてる」
碧都は、ニコッと微笑んでから、教室へと向かっていった。
碧都の不意打ちの笑顔は、いつものことながらズルいし、あの笑顔には慣れない。
赤くなっていく顔に、緩んでいく口元を手で軽く抑える。
どうしよう……
今から碧都と出かける時のことを考えてしまっては、緩んでいく口元。
私は、嬉しさで緩む口元を何とか、戻しながら、急ぎ足で教室に戻って、慌てて席につく。
1限目の数学のテストの時と違って、私は、2限目の現代社会のテストを絶好調のスタートを切った。