君とみたあの夏の流星群。
「星祈?」
いつの間にか、SHRも終わって帰り支度を済ませた碧都が教室まで迎えに来ていたことに私は、気付いてなかったらしい。
「碧都?!えっと、ご、ごめん。今日は、一緒に帰れなくなっちゃって……」
私は、何となくスマホを見られたくなくて、慌ててカバンの中にしまった。
「?……そっか、分かった。じゃぁ、昇降口まで行こう?」
碧都は、始め、不思議そうな顔をしたけど……
特に碧都から、聞いてくることはなくて、私は、少しホッとしながら、碧都と一緒に昇降口まで歩いた。
「じゃぁね、星祈」
「うん、またね、碧都」
碧都と昇降口で別れてから、私は、正門の近くに停めてあるお母さんの車へと乗り込んで、病院へ向かった。