君とみたあの夏の流星群。
そっか、お父さんと"同じ病気"だから、どこかで聞き覚えがあったんだ。
たしかに、今思えば……
心臓に病気を抱えてたとしたら、今までの症状が起きていてもおかしくないから、腑に落ちる。
ずっと前から、体は不調を訴えていたのに、それに、気づかなかっただけ……
今、気づいただけの話。
そう、頭では理解してるつもりでも、まだ、心が追いついてこない。
すんなり受け入れることが出来ない…。
勝手に込み上げてくる涙を堪えるために、私は、手を強くギュッと握りしめながら、静かに話に耳を傾ける。
「今は、不安な気持ちでいっぱいかと思いますが、七瀬さんの症状は落ち着いていますので、入院は必要ありません。
また、医療技術も発展してきており、予後が改善されていく可能性が高くなっていることはたしかです。
大丈夫です。根気よく、一緒に、頑張っていきましょう!」
笹木先生は、励ますかのように微笑みながら言った。