君とみたあの夏の流星群。


───完治するわけじゃない。


いくら、医療技術が発展してきていたとしても、それは何年先の話になるの?


そもそも、その時まで私が生きていられるかも分からないのに……


これから私は、ずっと、生きている限り……
この病気と戦っていかなくてはいけない。


それに……

お父さんのことを見てきたから分かる。


いつ、その瞬間が自分にも、訪れるかは分からないってことくらい。



だって、お父さん……
『病院は退屈だ』って、笑いながら言ってた。


亡くなる前日まで、笑顔だったんだよ?


だから、怖い……


嫌だよ……


死にたくない。

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