君とみたあの夏の流星群。
いくら、シャワーを浴びたからといってそう簡単に戻るわけなくて、
昨日、あれだけ泣いたらこうなるの分かってたはずなのに……
「はぁ…」
泣き腫らした顔を見れば、昨日のことが現実で、起きたら夢でした。とは、ならないことを思い知らされる。
「夢だったら、良かったのに…な」
目元を隠すように、簡単なメイクをして、支度を終えてから、リビングにいくと、既に起きていたお母さんの姿があって、
テーブルの上には、朝ごはんが用意されている。
「あっ!星祈、おはよう」
私がリビングに入ってきたことに気づいたお母さんは、ニコッと微笑みかけてくれる。
お母さんの目元もまだ、少し赤くて、無理してるってことは、すぐに分かって、
胸がギュッと締め付けられる。
「……おはよう、お母さん」
私は、出来る限りの明るい声でお母さんに笑いかけながら言った。