君とみたあの夏の流星群。

「……そう、それならいいけど。じゃぁ、遅刻するから、早く学校、行こ?」


「うん」


碧都は、納得したのか、それ以上聞いてくることはなくて、ホッすると共に、碧都に嘘をついたことの罪悪感を感じる。


ごめんね、碧都……



私は、これから、何度も嘘を重ねていくことになる。


前を向くって決めたばかりなのに、罪悪感でいっぱいで、

誤魔化せたのか不安になってくる。


「星祈?」


「えっ、何?」


不意に、碧都に名前を呼ばれて、我に返る。


「いや、眉間にシワ寄ってるから、何か考えごと?」


「えっ?そんなことないよ?」


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