君とみたあの夏の流星群。

私は、メニューの中から塩分の低そうなものを選んで、サンドイッチの写真を指さした。


「えっと、じゃぁ、サンドイッチ食べたい」


「分かった」


そう言うと、碧都は、財布を片手に持って、席を離れていく。



碧都がお昼を買いに行ってから、数分後、碧都から【混んでるから、あと10分くらいかかるかもしれない】と、LIMEが入っていた。


あと、10分も碧都は、戻ってこないんだ。


1人で座って待つことに、少し寂しく感じてきた頃。


『ねぇ、君、1人なの?』


不意に、知らない男の人に声をかけられた私は、しどろもどろになりながらも、小さく答えた。


< 179 / 349 >

この作品をシェア

pagetop