君とみたあの夏の流星群。
図書室に向かう途中、少し前を歩く結城くんの背中に歩きながら、声をかける。
「ゆ、結城くん!私、集まりあるって知らなくて……だから、迷惑かけちゃって、ごめんね」
声をかけると結城くんは振り返って、今度は、私の隣を歩く。
「んなこといいから。そもそも、俺だって聞かされたのついさっきだし。担任が朝、言いそびれたらしい」
「えっ、そうだったんだ」
原因は担任の先生にあったんだ。
ちゃんと言っておいて欲しかった。と担任の先生に文句を言いたくなってくる。
不意に、結城くんが足を止めた。
「あんさ…。七瀬にずっと、聞きたかったことがあんだけど……」
「えっ、何?」
結城くんはジッと私の目を見つめて、真剣な表情をした。
「……七瀬って、F組の皐月と付き合ってんの?」
「えっ?!ち、違うよ!私と碧都は、つ、付き合ってなんかないよ!ただの幼なじみで……」
突然、結城くんから碧都の名前が出てきたことに驚いて、少し動揺しながらも否定する。