君とみたあの夏の流星群。

「んじゃ、とっとと終わらせて帰るか!」


「うん!」


私と結城くんは、順調なスタートを切って、それぞれ、廊下の壁に色とりどりのペーパーフラワーを付けていく。


フラワーペーパーの裏側に、両面テープを貼り付けてから、廊下の壁にぺたぺたと貼り付けていくだけの単純作業。


でも……
簡単なようで、なかなか終わりが見えてこない。


残るペーパーフラワーの量を見て、私は、ため息をつく。


ビニール袋の中には半分以上の量のペーパーフラワーが残っている。


今日の放課後中に、この量のペーパーフラワーを全部、貼り付けなくてはいけない。


そう思うだけで、荷が重くなってくる。


はぁ、いつ終わるんだろう…。


そう思ってるのは、私だけじゃなくて、


「つーか、この量、貼り付け終わる未来が見えねぇー」


結城くんは、ブツブツと文句を言いながらも手を休めることはせず、ペーパーフラワーを貼り付けている。

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