君とみたあの夏の流星群。

「いいよ。七瀬のバックも俺、取ってくるから」と言って、結城くんはバックを取りに行ってくれる。


結城くんを待っている間に、私は、スマホを取り出して、碧都に【終わったよ】と、LIMEを送った。


数分して碧都から、【ごめん、担任に捕まって、少し遅くなる。先に昇降口に行って待ってて】と、送られてきたから、


私は、【りょうかい!】と返信をした。


数分して、教室にバックを取りに行ってくれた結城くんが戻ってきて、「はい、コレ。七瀬のバック」と言われ、バックを受け取ってから、

結城くんと昇降口に向かう。


不意に、隣を歩いていた結城くんは歩く足を止めた。


「結城くん?どうかし──」


振り返れば、真剣な目をして私を見つめる結城くんと目が合う。


結城くんの表情には、からかいなんてなくて、少し頬が赤くなっているようにも見える。

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