君とみたあの夏の流星群。

ううん、違う…。


碧都のクシャと笑うところ。


カレーが大好きで美味しそうに食べるところ。


平然を装ってるようで、耳元を真っ赤にしてるところ。


碧都の早まる心臓の鼓動の音。


碧都の手から伝わってくる熱。



全部が、碧都の表情で……



「うん、知ってる。何年……
私が、碧都のことを見てきたと思ってるの?それくらい、分かるよ」


「……っ、不意打ちすぎ」


碧都は、そう小さく呟やいたと思ったら、顔を埋めた。


チラッと見える耳元は、真っ赤に染まっている。


碧都のこんな表情を見れるのは、きっと幼なじみの私だけの特権。


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