君とみたあの夏の流星群。
□□□

───深夜1時を回った頃。


「……っ、はっ、はぁ」


いつもなら、一度眠ったら目が覚めることはないのに……

突然、息苦しさを感じて目を覚ました私は、ベッドから体を起き上がらせる。


上手く息が出来なくて、苦しさのあまりベッドのシーツを強く握りしめて、息を大きく吸い込む。


「すぅー、はぁ……」


私は、何度も息を大きく吸い込むようにして、酸素を求める。



それから、何度も大きく息を吸い込むことを繰り返して数分。


だんだんと息苦しさは引いて、呼吸が楽になった。


深夜の静まり返った部屋には、落ち着きを取り戻してホッとした私の吐息と


左胸あたりに感じる違和感…。


ドクンドクンといつもより、大きく脈を打つ心臓の音が聞こえる。

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