君とみたあの夏の流星群。
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朝ごはんを食べ終えて、身支度を済ませた頃には、家を出る時間になっていて、玄関に向かう。


「そうだった、星祈!後で、碧都くんの家に、パンをお裾分けしに行く。って、伝えてくれる?」


「分かった。じゃぁ、いってきます」


「いってらっしゃい。星祈」


私は、お気に入りのパステルカラーのドット柄の傘を手に取って、玄関のドアを開けて家を出る。



私が家を出たのとほぼ同時に、隣の家の玄関のドアが開いて、私は、少し大きめの声で碧都に声をかける。


「碧都、おはよ」


「ん、星祈、はよ」


ふわぁーと小さなあくびをしながら、碧都が私の家の前まで来てくれる。


お互いに傘をさしているから、少し距離を空けながら、学校までの道を並んで歩く。

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