君とみたあの夏の流星群。

「碧都、お母さんがパン作りすぎたみたいで、後で碧都の家に持ってく。って言ってた」


「それは、嬉しい。おばさんにご馳走様です。って、伝えて」


「うん、分かった!それにしてもさ、すごい雨……碧都?」


隣を歩いていた碧都の足取りが急に遅くなって、私は、碧都の方を見る。


「ねぇ、星祈、何かあった?」


「えっ?」


突然の質問に、ドキッとしてしまう。


「なんか、無理に明るく振舞ってる気がして」


無理に明るくって……


碧都には、私が無理して明るく振舞ってるように見えるってことだよね。


そんな風に意識はしてなかったけど、言われて見れば、そうなのかもしれない。

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