君とみたあの夏の流星群。
少し頬を赤くしながら、照れくさそうな顔をして碧都は言った。
「あっ、えっと、ごめん」
碧都のこと、じっと見つめ過ぎてたかも。
いやだって、こんなレアな碧都なんてそうそう見れるものでもないし。
「はぁ…。それで、星祈は何か用でもあったの?」
「えっ、いや、用っていうか……そう、休憩時間、何時だったか確認しにきたの!」
「そう、てっきり、俺の執事服姿見に来てくれたのかと思ったけど、違うのか…」
ボソボソと碧都が、小さく言うから聞き取れない。
「えっ?碧都、何て?」
「何でもない。それより、星祈、休憩時間は、12時だから、間違えないでよ」
碧都に念を押されるように言われた私は、「うん!」と、大きく頷いた。
間違えるわけない……
ずっと、碧都と文化祭を回るのを楽しみにしてたんだから。
私は、12時が来るのを待ち遠しく感じながら、急ぎ足で教室に戻った。