君とみたあの夏の流星群。

あれ?


俺は、星祈の姿がないことに気付いて、桐葉に問いかける。


「ねぇ、星祈は?」


てっきり、桐葉と一緒にいるものだと思っていたから、星祈がいないことに不安を覚える。


「あっ、星祈なら教室にいると思う。先に行ってて。って、言われたから先に来ちゃったけど……
そういえば、星祈ちょっと、来るの遅いかも。あたし見に行ってくるよ」


「いい。俺が行くから」


「じゃぁ、星祈のことは皐月くんに任せた!!」


こんな人混みの中にいるのも嫌だし、なによりカップルに挟まれた状況が続くのもごめんだ。


「じゃ、後は、2人で楽しんで」


俺は、その場を離れて、星祈のいる教室へと急いだ。

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