君とみたあの夏の流星群。
「星祈が嘘ついてること、俺が分からないとでも思ってるの?」
「嘘、なんて……」
星祈は、俺から顔を逸らすように俯く。
「ねぇ、前に言ったよね?
言いたいこと我慢しないでって。それとも……
やっぱり俺には、言えないこと?」
「………」
星祈は俯いたまま、何も言わない。
別に、俺は星祈を責めたいわけじゃない。
言いたくないことを無理に話す必要はないと思うし、無理に聞くものでもないと思うから。
だから、今までだって、深く詮索したりしなかった。
「俺さ、小さい頃から星祈のことを見てきたから、星祈のことを1番に、分かってると思ってた。
でも……
今は、星祈のことが分からない」
星祈は無言のまま、顔を上げて俺を見る。
星祈は、何か言いたげな表情をしているけど……唇は動かない。