君とみたあの夏の流星群。
「ねぇ、どうすれば、星祈がそんな顔をしなくて済むの?」
ギュッと星祈を強く抱きしめる。
「……碧都」
俺には、今、星祈が何を考えているのか分からない…。
何も出来なくて、情けないだけの自分に嫌気がさして、ムカつく。
「星祈、俺は……」
今、言うべきじゃない。
そんなこと分かってる。
俺は、星祈を抱きしめる腕を強めて、星祈の耳元に口を寄せる。
「……俺は、もう、星祈の幼なじみをやめたい。もっと近い存在で星祈を支えたい、守りたい。もっと、俺を頼って欲しい。
俺、星祈が好きだよ」
「……っ」
一呼吸の間が空いて、星祈は小さく答える。