君とみたあの夏の流星群。

「……はぁ」


痛みが収まればようやく、私は落ち着きを取り戻せる。


こんなことを1日に何回も繰り返している。


症状が出た後は、決まって笹木先生が見に来て、薬を投与される。


腕には何本もの点滴が取り付けられて、私は、ベッドに横になったまま、笹木先生の話を聞く。


「もう、大丈夫だよ。少し睡眠薬も投与したから、眠くなるかもしれないけど、心配しないで、何かあったらすぐ駆けつけるから」


私は、コクンと頷いて、少しずつ瞼が閉じていった。

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