君とみたあの夏の流星群。
でも、ここで引き下がったら星祈に会えない気がする。
「急いでるところほんとに申し訳ないのは分かってます!でも、少しだけでもいいんです!星祈の様子を見させてください!」
「………」
星祈は今、俺に会いたくないかもしれないけど、そんなこと関係ない。
俺のせいで星祈が体調を崩してるんだとしたら、尚更、星祈の顔を見るまで帰るわけにはいかないから。
「少しでいいんです。お願いします!」
俺は、深々とおばさんに頭を下げた。
おばさんは、しばらく間をあけてから、しぶしぶと言った様子で言った。
「……碧都くん、顔を上げてちょーだい」