君とみたあの夏の流星群。

「……嘘、ですよね?星祈が病気だなんて……」


おばさんが不謹慎な嘘をつくはずがないって分かってるのに、俺は、嘘だと言って欲しいと思った。


だけど……
おばさんは小さく首を横に振った。


「で、でも!病気は完治するんですよね?!」


俺の責め立てるような問いかけに、おばさんはまた小さく首を振る。


「……それは、分からないわ」


「分からないって、どういうことですか?」


おばさんは、涙ぐみながらポツリと話す。


「……星祈の病気は遺伝なんですって」


「遺伝……」


「……実はね、星祈のお父さんも同じ病気だったのよ」


「えっ?」

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