君とみたあの夏の流星群。

ようやく、泣き止んで落ち着きを取り戻した私は、碧都に病気のことを改めて、自分の口から打ち明けた。


碧都は、何も言わずに静かに私の話を聞いていた。


時々、話しながら泣きそうになる私を碧都は、優しくポンポンと頭を撫でながら、「大丈夫、俺がいる」そう、何度も言ってくれた。


これで良かったのかは、分からない。


だけど……

全部、打ち明けたら、碧都に病気のことを隠していた時よりも、自分の気持ちに蓋をしていた時よりも、ずっと気持ちが楽になった。



「それで、桐葉には言うの?」


「……うん、瑠奈ちゃんにも病気のこと話そうと思う」


「そっか」


「あ、碧都!あのさ……瑠奈ちゃんに病気のことを話す時、一緒にいて欲しい」


碧都が傍にいてくれれば、ちゃんと自分の口から言える気がする。


「うん、もちろん。星祈の傍にいる」

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