君とみたあの夏の流星群。

あっ!

そういえば、もうそろそろ、始業式も終わった頃だよね?


たしか、碧都が今日は始業式だから半日で終わるって言ってたし。


私は、テーブルの上に置いてあるスマホを手に取って、碧都からの連絡が来てるか確認をする。


ちょうど、30分くらい前に碧都から【始業式終わったから、今から行く】とLIMEが来ていた。



病室だとほとんど1人で過ごすことが多いせいか、寂しいと感じることが多くなった。


はぁ、早く、碧都に会いたいな。



「星祈、入るよ」


私はいてもたっても居られなくて、ベッドの傍に来てくれた碧都に抱きつく。


「碧都っ!」


「…っ、びっくりした」


碧都は私の背中に手を回して、ギュッと抱きしめかえしてくれる。


「何か、あった?」


「ううん、何にもないよ。寂しかっただけだから」


「前にも言ったかもしれないけど。星祈は、言いたいことをひとりで抱え込むところがあるから、心配になる。ねぇ、ほんとに何もない?」
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