君とみたあの夏の流星群。
やっぱり、碧都にはお見通しなんだ。
「私も碧都と一緒に進級したかったなって……思っちゃって」
「星祈……」
「大丈夫だから心配しないで。留年することになったのは、仕方のないことだって分かってるから」
「星祈、ごめん」
「えっ?何で、碧都が謝るの?」
「俺は何もしてあげられないから」
「そんなことない!私は、碧都に救われてるんだよ?
いつも、私を気にかけてくれるし、こうやって話も聞いてくれる。碧都が傍に居てくれるだけで安心してる。何もしてあげられないなんて言わないで」
「………」
「あっ、そうだ!碧都、新しいクラスはどう?」
私は空気を変えるべく、碧都に話題を振る。
「まぁ、悪くはないと思う」
「そっか!一之瀬くんとは同じクラスになったの?」
「いや、樹とはクラス別れたけど、結城と一緒のクラスになった」
「良かったじゃん!碧都、結城くんと仲良さそうだったし!」
私がそう言うと、碧都はあからさまに嫌な顔をして、否定する。
「それはない!」
そんなに否定しなくてもいいのに…。
私から見た限りだと、碧都と結城くんいいコンビだと思うんだけどな。