君とみたあの夏の流星群。
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あれから、星祈が意識を失ってから2時間近く経った。


今、おばさんは、星祈の容態のことで笹木先生と話をしていて、病室には俺と星祈の2人きり。


幸いにも、今回の発作による命に別状はなく、星祈は薬を投与したことによって眠っていると言われた。


ベッドで眠る星祈は前よりも華奢になったと思う。


薬の副作用のせいで、顔や手足がむくんで腫れてるようにも見える。


見舞いに来る度、日に日に痩せていく星祈の姿に胸が締めつけられる思いを感じてた。


さっきだって、星祈が発作を起こして苦しんでる時も、俺は呆然と見ていることしか出来なかった。



それから、しばらくして、笹木先生との話を終えたおばさんが病室に戻ってきた。


「碧都くん、星祈の傍に居てくれてありがとう」


おばさんの声は少し震えていて、目元は少し赤くなっている。

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