君とみたあの夏の流星群。

「そんな……」


「…っ、どうしてっ、星祈まで…っ!」


おばさんは手で顔を覆ってその場で泣き崩れた。


そんな、諦めたような言い方……


まだ、可能性がないわけじゃない。


なのに、何で、何で…っ!


俺は立ち上がって、自分の手を強く握りしめ、おばさんに向かって強く言い放つ。


「……まだ、分からないじゃないですか!」


「…っ、碧都くん?」


おばさんは、きっと、星祈のお父さん…、おじさんのことを重ねてる。


俺の怒鳴るような大きな声に、おばさんは驚いた顔をして俺を見る。


「…っ、す、すみません!でも、心臓移植を受けられれば完治するかもしれないってことですよね?
俺は、星祈の病気は完治するって思ってます。

それに、おばさん……
星祈は星祈です。誰でもないんです」


おばさんはハッとした顔をして、口を噤んだ。


「………」

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