君とみたあの夏の流星群。
「すぐに会える距離じゃなくなるだけで、会えないわけじゃない。必ず会いに行く。
だから…っ、海外で治療を受けて欲しい」
私の手を握る碧都の手に力がこもる。
「碧都?」
「……俺は、これからも星祈と一緒に生きていきたい」
「…っ!」
顔を上げた碧都の頬には涙が伝っていた。
碧都が泣いてる…?
私が、碧都が泣いてる姿を見たのは何年前のことだろう。
小さい頃から碧都はいつも余裕で、そつとなく何でもこなしてるように見えた。
でも、本当は……
全部、碧都が人知れず努力してるからだってことを私は知ってる。
だって、ずっと、近くで見てきたんだから。私は、そんな碧都のことを尊敬してた。
だから、私だって…っ!
「……私、海外で治療を受ける」
「星祈」
「私の病気が完治するなら、諦めたくない!ううん、諦めちゃいけないと思うの!
私も、碧都とずっと一緒にいたい!…っ!」
ギュッと碧都に抱きしめられる。
「うん、一緒に生きよう」
「…っ、うん!」