君とみたあの夏の流星群。
前を走るアンカーの生徒とは、結構、距離が離れてしまっているけど……
碧都はどんどんスピードを上げて、すぐに追いついてしまう。
私は、ギュッと手を握りしめて……
「碧都ー!!頑張ってー!!」
碧都に声が届くように、精一杯の声で叫んだ。
───パンパン!
と、決着の合図が鳴った。
碧都が1着でゴールをすると、沢山の歓声が響き渡る。
『キャー!皐月くん、かっこいいー♡』
すごいことなのに……
ゴールした後、すぐに、沢山の女の子たちに囲まれてしまった碧都の姿を見て……
私の心は、ズキズキと痛む。