君とみたあの夏の流星群。
私は、連れ添ってくれた一之瀬くんにお礼を言う。
「一之瀬くん、ありがとう」
「どういたしまして!じゃ、俺、戻るから、お大事に」
ニコッと爽やかな笑みを浮かべて、一之瀬くんは手を振りながら、保健室を出て行った。
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少しして、勢いよく保健室のドアが開く音がして、名前を呼ばれる。
「星祈っ!」
少し息を切らした、碧都が保健室に入ってくる。
「えっ?碧都?どうして、ここに?」
そんな言葉とは裏腹に私は……
息を切らしてまで、碧都が保健室まで来てくれたって思うだけ、嬉しくなってしまう。
「樹から聞いた」