君とみたあの夏の流星群。
□□□


───ピンポーン♪


チャイムの音が鳴って、すぐさま私は、玄関に向かう。


ドアを開ければ、制服からラフな格好に着替えた、碧都の姿がある。


ゆるっとした無地のTシャツに、黒のスキニーパンツを着たシンプルな格好。


いつもの制服姿と違って、碧都の服装はいくらラフな格好といっても、かっこよく決まっている。


「どうぞ」


「お邪魔します」


カレーの匂いが玄関まで流れてくる。

お母さんは、キッチンで鼻歌を歌いながら、黙々と夕飯の準備を進めていた。


基本は、私が夕飯を作ることが多いんだけど……お母さんは、仕事が休みの日か、何かいいことがあった時には、こうして、夕飯を作る。


でも……張り切り過ぎて、作る量が多いんだよね。笑


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