君とみたあの夏の流星群。
□□□


「お母さん、私……流星群を見に行きたい!!」


どうしてか、分からないけど、流星群が見たくなって、思わずそう口走っていた。


お母さんは驚いた顔をして、


「……星祈、もう、平気なの?」


「うん、平気だよ。もう、幼い頃の私じゃないよ?
ちゃんと、受け入れられてるから」


「そう、なら……良かった。
たぶん、今年も流星群は、見られると思うけど……お母さん、仕事で一緒に行ってあげられないの」


「あっ、そうだよね……」


今まで、静かに私とお母さんの会話を聞いていた碧都が、口を開く。


「……俺が、星祈と一緒に行ってもいいですか?」

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