君とみたあの夏の流星群。

緊張している私とは違って、瑠奈ちゃんは一之瀬くんと親しげに話している。


あれ?この2人、知り合いだったのかな?


あんまり、瑠奈ちゃんが一之瀬くんと話している姿を見たことなかったから、新鮮な気持ちになる。


「瑠奈ちゃんって、一之瀬くんと知り合いなの?」


「知り合いというか、同じ中学出身ってだけだよ?お互いに名前と顔を知ってるレベル」


「まぁ、そうだよな……」


瑠奈ちゃんの反応とは違って、一之瀬くんの顔は少し暗い。

えっ?もしかして……
一之瀬くんって、瑠奈ちゃんのこと───


チラッと碧都と目が合って、碧都は口元に人差し指を当てて、シーッ!と、している。


あっ、一之瀬くんのことを考えたら、瑠奈ちゃんには言わない方がいいってことだよね。


私は、小さく頷いた。

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