君とみたあの夏の流星群。
少し早歩きで、人混みの中を進んでいく碧都の背中に呼びかける。
「えっ、ちょ、碧都?一之瀬くんと瑠奈ちゃんたちはいいの?」
私がそう聞くと、ピタッと足を止めて、碧都が振り返る。
「……星祈は、俺と2人じゃ嫌?」
「そ、そんなことない!」
───嫌なわけない。
さっきから、碧都に繋がれた手にドキドキして、どうにかなってしまいそうになっているんだから…。
「……っ、それなら、良かった。
それに……樹の為にも、俺らがいないほうが好都合だと思うし」
「あっ、」
「ふっ、きっと、2人なら大丈夫だと思うし、ほら、星祈、俺たちも縁日を回ろ?」
「うん」
私が頷いて、返事をすると……
碧都は私の手を繋いだまま、屋台の並ぶ通り沿いを戻っていく。
えっ?
て、手は繋いだままなの?!