君とみたあの夏の流星群。
碧都と手を繋げるのはもちろん、すごく嬉しいと思うけど……
さすがに、これはドキドキし過ぎて私の心臓が持ちそうにない。
繋がれた手を離すのは、名残惜しいけど……そーっと私は、碧都の手から逃れようと、手を抜こうと試みるものの……
「………っ?!」
ギュッと碧都の繋ぐ手に力を込められて、いつの間にか、指を絡めとるような繋ぎ方に変わる。
「……手を離したら、星祈のことだから、迷子になるでしょ?それとも、俺と手を繋ぐのは嫌?」
ズルい……
そんな風に聞くなんて、碧都はズルい。
碧都のことが好きな私が断るわけなんてないのに……
「……っ、ううん、嫌じゃない」
「そ、なら、このままで行こう」
そう言って、碧都は私の手を繋いだまま、歩き出す。
碧都にとっては、私が迷子にならないために手を繋いでくれているだけ、かもしれないけど……
そんな風にされたら、碧都が私に少しでも気があるんじゃないかって……
ねぇ、碧都……
今日だけは、自惚れてもいいのかな?