きみは俺だけの彼女
「……車の、3人の人と目が合ったらこっちに手を振ってたけど……」
話を聞いてた雪姫が少し青ざめながら呟いた。
「雪姫……知らない男と目を合わせるなっ」
少し怒った顔の空人が、雪姫の頭を軽く小突きながら叱る。
「そうだよ。斎藤、この時間に制服で一人でいるのはちょっと危ないからな」
「いつもは海人か空人がいるから危機感薄いのかもな」
雪姫は名前も知らない同級生二人にも戒められた。
「あの、気付かなくてごめんなさい。助けてくれてありがとうございましたっ」
雪姫が二人にお礼を言うと「海人によろしく言っといて」と帰って行った。