きみは俺だけの彼女




「は〜〜。なるほどね〜」


奏波が深いため息を吐いた。



あろうことか、校内の教師用駐車場に奏波の車を停めて車内で話している。



元々、奏波の入学が決まった時に駐車場が割り当てられてたらしい。

でも奏波が嫌がり、いつもは校門前で送り迎えしていた。

それでも緊急用に駐車場はそのままだったからそれを利用したのだ。




どこか陰に隠れて二人きりで奏波と話したかっただけなのに。

「病み上がりの雪姫を寒い場所に連れていけるわけないでしょ」と、強引に押しきられた。


お陰で暖かい車内で二人だけで話せている。



……運転手さんはどこに行ったんだろう?



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