きみは俺だけの彼女
main 正騎 _旅
金曜の夕方
逸る気持ちを抑えながら……
とはいかず、身体は勝手に走り出していた。
前回は3人に俺が付いていく、という微妙な立場だった。
旅行自体は楽しかった。
雪姫と二年半ぶりに目を合わせ会話が出来た思い出の旅行だ。
でも今回は、俺と雪姫が希望した旅行だ。
最初から雪姫と馬に乗る約束もしてる。
気持ちが逸らないわけないだろっ。
待ち合わせはいつものコンビニ。
まだ車も雪姫も来ていない。
さすがに早すぎたか……。
店の中で立ち読みでもして時間を潰……。
「……よぅ嶋村」
「…あぁ」
……まずいな。
ここで海人に出くわすとは……。