きみは俺だけの彼女
「……お前、着替えてわざわざこっちのコンビニに来るなんて何か理由があるのか?」
「……お前こそ、俺の家を知ってるのか?ストーカーかよ」
うちはマンションだ。
マンションの隣にコンビニはあるが、コイツ、俺のことどこまで調べてるんだ?
「雪姫の近くでうろつく奴を調べて何が悪い。それでわざわざこっちに何しに来た?」
くそ面倒な奴だな。
「その雪姫の誕生日プレゼントを奏波嬢が見立ててくれるって言うから奏波嬢を待ってんだよ」
お嬢の名前を出せば文句言わねぇだろ。
「あの女が?……嘘くせぇな。お前、そこまでアイツと親しいわけじゃないだろ?」
……もしかして旅行がバレてるのか?
「お前、マジで俺のストーカ…」
「あんた達、店の前で何やってんのよ」
ちょうど奏波嬢が声をかけてきた。
いつの間に車が来てたのか気付かなかったが助かった。
けど旅行がバレないか不安が募る。
「……嶋村、あんた海人と仲良かったの?」
「お嬢、わかってて聞くなよ」
「海人と話がないならさっさと車に乗ってよ」
「喜んで。じゃあなストーカー野郎」
「海人、嶋村に用があるなら空人に言って。今はあんたと話してる暇ないの。じゃあね」
「……」