きみは俺だけの彼女


「でもそれなら、なんで俺は呼び出されたんだ?やっと両想いになれたラブラブな日に」

空人は真面目な顔でからかう。



「雪姫がお前と俺に話しがあるってさ。俺もまだ聞いてない」

「なんで?」

「そのラブラブなタイミングで海人に邪魔された」

「……はぁ!?」

「海人から雪姫にメール来たんだよ。明日、会う時間がほしい、ってな」

「はあ!?なんでわざわざ?どうせうちで会うのに?」



空人の驚いた顔よりも言葉が気になって問い返した。



「……わざわざ?どうせ?って?」

「雪姫はうちの姫だって言ったろ?雪姫の誕生日の日は毎年夕飯をうちで食うんだよ。雪姫の親父さんも一緒にな。なのに時間が欲しいって………まさか、マジで"言う気"か?」



空人の"言う気"が告白を意味してるのがすぐにわかった。

プレゼントを渡すだけなら家で渡せば済む話だ。


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