きみは俺だけの彼女
翌日のことだ。
「し〜ま村先輩〜」
昼休み、空人が廊下から手招きしながら俺を呼んだ。
「何?」
「今日の放課後、俺と2人で帰りません?
ここじゃちょっと話せないんで。雪姫は奏波嬢が車で送ってくれると言うから俺も今日じゃないと都合悪くなるんすよ」
何か話しがあるのは分かるが、人に聞かれたくない話をする仲でもないのでつい怪訝な顔をしてしまった。
「あ、やっぱ先輩ってそんな感じなんですね〜」
……これは喧嘩を売られてるのか?
とにかく、わざわざ俺を呼び出す理由が気になるから喧嘩を買うのは話の後にした。