きみは俺だけの彼女
牧場に着くとオーナーがすぐ厩舎を案内してくれた。
古谷家のほぼプライベートな牧場のわりに馬の数が多かった。
オーナー夫妻と息子夫婦でこの数を見るのは大変そうだな。
雪姫はオーナーに声をかけられ恐る恐る馬に手を伸ばし触らせてもらっていた。
俺達は馬を選ぶ。
古谷は愛馬。
空人は見た目で白に近い芦毛色の馬を選んだ。
俺は人好きそうな落ち着いた雰囲気の黒毛の馬に決めた。
古谷は空人に鞍の付け方から細かく教えている。
俺はオーナーが手にしていた二人用の鞍を受取る。
オーナーが雪姫と二人乗りで馬に乗せようとしたらしい。
でも、雪姫が頑なに遠慮するので鞍を外した。
俺はその鞍を使うことにした。
どちらかと言えば俺は鞍が無いほうが好きなのだが流石にそうも言えないので形のゆったりした二人用の鞍をそのまま借りた。