きみは俺だけの彼女


手伝いながら馬に跨がった雪姫を見てふと違和感を感じた。



そうだ、二人用の鞍だった。


ゆったりした作りの鞍は初心者一人が乗るには不向きだ。
そう思ったときには声をかけて飛び乗った。




びっくりした雪姫が俺の名前を呼んだ。



懐かしい呼び方……


久しぶりに名前を呼ばれて舞い上がり、そのまま馬を歩かせようとすると、雪姫がバランスを崩しかけた。



咄嗟に雪姫の腰を支える。

そのまま馬を歩かせて古谷達の元へ行く。



古谷も雪姫と馬に乗りたいだろう、と思って連れてきたのに、古谷は文句を言いながらもオーナーの方へと駆け出した。




………。


そのまま、俺は雪姫と一緒に散歩することになった。


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