きみは俺だけの彼女


中学の時。

雪姫と仲良くなったとき、道場に通う高校生から雪姫の噂話を聞いた。

陸人さんの弟と付き合ってると。


その後、雪姫は道場を辞めた。

陸人さんに辞めた理由を聞いたけど苦笑いで返された。


それで、雪姫と会えなくなってから自分の気持ちに気付いた。

もう一度会えたら、と思って近くの共学に志望校を変えた。



同じ高校に雪姫がいた。

高校でも雪姫の噂は消えてなかった。

廊下で見かける雪姫はいつも一人だった。


何度か声をかけようとした。
けど視線すら合わせてくれなかった。

佐藤とつるむようになると、たまに雪姫と一緒に帰ることがあった。



それでも、絶対に俺を見てくれることはなかった。



2年で同じクラスになった。

古谷と楽しそうに話す雪姫を見てほっとした。

空人が入学してすぐ雪姫の側に現れた。

佐藤といたら海人にも会った。

空人と海人を見て確信した。

いつまで経っても消えない雪姫の噂の理由。


< 62 / 263 >

この作品をシェア

pagetop