きみは俺だけの彼女
悪いほうじゃない?
良いほう?俺にとって良いほうに……?
と考えようとしてもわからん。
空人の断片的すぎる話だけじゃ考えてもわかるわけない。
とりあえず、空人が悪いほうではないと言うので今は落ち込まないでいよう。
「お前の話がわかりづらいんだよ!でも、その話でなんでお前がへこんでるんだ?」
「言ったろ。ブチ切れされたって。
……メールしたけど返事が来ない……。
明日、普通に話しかけていいのかわからないんだよ……」
……百歩譲って、雪姫が心配なのは分かる。
だが、コイツは俺に何を言いたかったんだ!?
雪姫が怒った理由が俺だからか!?
俺のせいで雪姫に無視されるかもと言いたいのかっ!?
「……お前が雪姫を怒らせたんだろ。さっさと土下座でもしてこい」
シスコンの空人はもうどうでもいい。
今は、雪姫が俺を拒否してるのか、してないのか、それだけが気掛かりだった。
「正騎、俺にそう…」
『ターンターンターンタタターンタタターン』
話は終わりだと打ち切るかのように、空人のスマホが鳴った。
「あ。お嬢だ」
…着メロ、ダース・ベ○○ーかよ…