好色歯科医が初めて真剣な恋をしました
5

週末 駿平は 堪えきれずに 

また 真美を 誘ってしまった。


いつもより 少し 上気した顔で

駿平の誘いに 頷く真美。

感じたことのない 溢れ出す愛おしさ。


『俺 どうしたんだろう…』

初めての感情に 戸惑う駿平。

軽く 首を振り 真美を見る。


真美を 車に乗せて 駿平は言う。

「今日は 少し ドライブしようか。」

「嬉しい。どこに行くの?」

「海を 見に行こう。」

「わぁ。私 海って 子供の頃 以来かも。」



サービス精神が旺盛で 元々 マメな駿平は

女性を 楽しませることは 好きだったけど。


雰囲気に酔わせて ベッドインを スムーズにするため。

おしゃれな食事も 豪華なプレゼントも。

駿平にとって 女性との時間は

楽しむためだけの 時間だったから。


女性にサービスすれば 自分に返ってくる。


でも 真美には 打算なしで 何かをしてあげたい。

真美を 喜ばせ 真美の 笑顔が見たい。


豊富な 女性経験は あっても

本気で 恋をしたことがない駿平。


自分の感情に 戸惑い 振り回されながら

ドキドキして ときめいて 幸せだった。




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