好色歯科医が初めて真剣な恋をしました
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真美に対する 愛情を 認めてしまった駿平は
さまざまな 新しい感情に 苦しみ始めた。
真美に対する 独占欲と嫉妬は
駿平の冷静さを 乱すほどだった。
若い患者さんに 真美が 笑顔で対応すると
駿平は 息苦しくなって 目を背ける。
診察中でも 真美を連れ出して
腕の中に 抱き締めたいほど。
自分は こんなに嫉妬深い奴だったのか…
初めての感情に 戸惑い 振り回されながら。
まだ 駿平は 決心できないでいた。
真美だけを 特別な存在に することを。
いつか 自分は 真美を 傷付けるかもしれない。
父のように…
真美に 深い傷を 負わせてしまうかもしれない。
駿平は 自分を 信じ切れなかったから。
ずっと 真美だけを 愛していける 自信がなかった。